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有限会社 かにめし本舗かなや
昭和18年「長万部駅構内立売商会」を設立
代表取締役専務 金谷 圭一郎さん
代表取締役専務 金谷 圭一郎さん
かなやは、昭和3年の創業当初から駅弁を販売していた。当時、長万部-東輪西(現在の東室蘭)の長輪線(現在の室蘭本線)が開通し、多くの人々を乗せた列車が行き交っていたが、長万部駅での停車時間はたいへん長かった。そこに着眼した初代・金谷勝次郎は、父が経営する旅館で製造した仕出し弁当を駅まで運び、販売をはじめた。駅ホームでの弁当販売は、長旅で疲れた人々にとても重宝されていた。
当時の列車は現在とは異なり窓が開閉ができたので、背負(しょい)箱を持った売り子に声をかければ、出来立てのおいしい弁当を買うことができた。昭和18年「長万部駅構内立売商会」を設立し、これが今の「かにめし本舗かなや」につながる。

企業の場所を地図で確認できます
「有限会社 かにめし本舗かなや」の場所を地図で確認できます。
創立 1928年10月20日
代表者 代表取締役専務 金谷 圭一郎
住所 〒049-3521
北海道山越郡長万部町字長万部40-2
TEL (01377)2-2007
FAX (01377)2-2315
e-mail kanimeshi@e-kanaya.com
URL http://www.e-kanaya.com/
従業員 50名(パート含む)
年商 3億6,000万円
資本金 4,500万円
 
「煮かに」から「かにめし」へ
その後も順調に弁当販売を続けていたが、戦後の食糧難の時期に、食材の入手が難しくなっていく中、勝次郎の妻の静枝は、たまたま、噴火湾で大量の毛がにが獲れたというニュースを耳にし「毛がにを塩ゆでして売ってはどうだろう」と思い立った。こうして考案された「煮かに」は、程よい塩味で茹でられ、新聞紙にくるんで売られて、旅行客の間からたいへん評判となった。
勝次郎は、これをオリジナル商品として販売しようと考えた。しかし、毛がにの調達は夏だけに限られる。そこで1年を通して販売することができる商品をと考え、料理人・伊藤友一と議論を重ねた結果、「かにめし」を開発することとなる。
「かにめし」は、何度も試作品を作り、そのたびに国鉄(現在のJR)関係者へ試食を願い出、納得のいく商品作りに没頭したという。その様子を見た当時の長万部駅長は、「かにめしに対してこんなに気を遣っているのか」といたく感心したとのこと。
50種類以上の試作を重ね、昭和25年に「かにめし」が完成。以来今にいたるまで定番の人気駅弁となっている。
背負い箱を持ち、かにめしを売る売り子
▲背負い箱を持ち、かにめしを売る売り子

作業風景
▲昔の作業風景
 
「かにめし」売れ行きの移り変わり
完成した「かにめし」は、瞬く間に旅行客の注目を集め、一大ブームとなった。発売当時は約15名の売り子がそれぞれ100個の「かにめし」を持ち、汗だくになりながら、駅ホームで販売していたという。
長万部町は道路輸送でも函館と札幌を車で走る際の結節点となる場所、そこでドライブインでの販売も始めたがこれも当たった。平成3年が売上のピークで、その後の実演販売に繋がっていった。その頃、全国有名駅弁大会でも優勝し、各有名デパートで行われる駅弁大会などにも出店していった。
その後、特急車両の窓の開閉ができなくなり、かつ長万部駅での停車時間が短くなったことも影響し、駅での販売はこの時期にピークアウトとなった(現在は車内で事前予約、必用個数を持ち込んで車内販売)。しかも、ピーク以降は、客の嗜好の変化や、大手外食チェーンの普及、長万部町内での競合業者の台頭などで、徐々に売上は減少していった。
高速道路の延伸も「かにめし」の販売に大きな影響を与えた。1997年の長万部、2001年には国縫まで道央自動車道が延伸したことにより、国道5号線沿いのドライブインかなやは団体観光バス、長距離トラックの立ち寄りがおおきく減少した。
圭一郎専務は現在、高速道路のサービスエリアでのかにめし販売の実現を積極的に働きかけているという。
売り子
▲かにめしの箱詰作業風景

 
「かにフレーク」を長万部のソウルフードへ
同社のかにめしの材料はかつては前浜産の毛蟹を使用していたが、漁獲量の激減などから、現在は他地域産の材料を仕入れている。創業から続くかなやの「かにフレーク」の独特の調理法はカニ身をほぐし、筍と一緒に攪拌釜に入れ、火で炙って水分がなくなるまでじっくり炒るというもの。素材の良さを引き出すには「強火で手早く水分がなくなるまで炒る事で、カニの香ばしさがさらに引き出され、フワッとしたカニ身とシャキッとした筍の食感が絶妙です。」と圭一郎氏は言う。
約60年間の歴史がある「かにめし」を、長万部発の伝統料理(ソウルフード)として、他の「かにめし」業者も巻き込んでの新展開を狙っている。長万部のなつかしい「味」を「かにめし」以外の用途の食材として、「かにフレーク」を活用していきたいと圭一郎氏の夢は膨らむ。
かにめし
▲かにめしを長万部発のソウルフードに
新たな可能性としての通信販売
創業時から60年、昔食べた「あのかにめし弁当をもう一度食べたい」、「なかなか行けないので送ってほしい」との声も多い。消費期限と、「出来たてを食べて頂く」という方針で現地での直接販売にこだわってきたかなや。最近になって冷凍保存可能な「かにめし」を開発することに成功。インターネットによる通信販売もはじめた。
「もう一度」という希望の強い商品だけにすでに多くのリピーターができているという。この通販での勢いを新展開の「かにフレーク」商品の販売につなげていくことがこれからの挑戦となるだろう。
かにめし
▲かにめし

 
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