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有限会社 イリエ船橋水産
先代が築き上げたウニ加工技術を進化させる
代表取締役 布村 重樹さん
↑代表取締役 船橋 吉右衛門さん
道産の美味しいウニを、味を損なうことなく、どのようにして全国に流通させるか。これは、どの生産者でも頭を悩ませることだ。イリエ船橋水産はこの分野ではパイオニアとして知られる。北海道で初めて、ウニを鮮度を損なうことなく加工し、築地などへ出荷した実績があるのだ。
その後、人工添加物が問題になり始めると、昔からあるミョウバンで型崩れ防止と賞味期限を延ばすことに成功、ウニについても塩水で加工して生に限りなく近づけるなど、ウニ加工にも匠の技を発揮してきた。
そんな船橋氏のもとにある時、地元の漁師から深海でのエビ漁の際に大バフンウニが、エビとともに(あるいはエビよりも大量に)かごに入っていたり、かごの網を食い荒らされたりして困る、何とかならないかとの相談が持ち込まれた。
この大バフンウニ、苦味がきつく、それまで食用には向かないとされていた代物であった。そのため、大量に捕獲されても厄介者として廃棄されていたものだった。船橋氏も、当初食用となりえない大バフンウニには注目していなかった。だが、ある話にヒントを得て、その大バフンウニの加工に着手することになった。

企業の場所を地図で確認できます
「有限会社 イリエ船橋水産」の場所を地図で確認できます。
創立 1992年4月1日
代表者 代表取締役 船橋 吉右衛門
住所 〒041-1402
北海道茅部郡鹿部町字鹿部68
TEL (01372)7-2010
FAX (01372)7-2865
e-mail funabashisuisan@syd.odn.ne.jp
従業員 14名
年商 4,400万円
資本金 300万円
 
食品添加物を使用しない新食品の開発
その話とは、町外から漁師の嫁となってきた、ある女性が語ったことだ。その女性は、同じウニなら絶対食べられるはずだと、何度も水洗いをしてみたところ、苦味が消えてわさび醤油につけて食べたら美味しかったというのだ。
この話を聞き及んで、船橋社長は大バフンウニの商品化研究を開始し、試行錯誤の上ついに成功した。この大バフンウニ、深海で棲息する天然物であるため、養殖ウニに比べて身が引き締まり、また、浅瀬のウニが昆布などの海藻類を食糧としているのに対して、エビなどの生物を食べているので、身の色も鮮やかであった。
唯一で最大の弱点だった苦味を消し去ることさえできれば、評価が高くなるのは必然。そして、この商品化によって、今まで邪魔物扱いされていたウニの活用の道が開かれた。さらには、これまで手付かずで、豊富にあると推定される大バフンウニの漁獲方法の開拓も視野に入ってきた。
この画期的な大バフンウニの商品化を可能にしたのは、実は、長年同社が培ってきたタラコの加工技術であった。
鱈子
▲鱈子の加工技術が大バフンウニ商品化のヒントに

 
天然調味料にこだわってできた「海峡はちみつ明太子」
元々ウニ加工業者であった同社だったが、ウニ漁が夏場に限られ、冬場の仕事が無くなる穴を埋めようとして、前浜(内浦湾)で獲れるスケソウタラのタラコ加工に参入した。
同社はこの分野でも、持ち前の匠の技を発揮。できるだけ人工甘味料を使用しない、他社と同じ味ではない独自のものを創りたいという社長の強い思いが新たな商品を産み出した。
そのきっかけとなったのは、たまたま町内にできた養蜂場であった。船橋社長はそこで作られる蜂蜜に着目。地元産のタラコと天然蜂蜜に北海道産の天然甜菜糖(テンサイトウ)と天然塩を加え、さらに道南特産のガゴメ昆布で熟成させた「海峡はちみつ明太子」を完成させた。
完成までの道は平坦ではなかった。せっかく思い付いた蜂蜜の利用だったが、甜菜糖と蜂蜜との配分がなかなか決まらなかった。その「黄金の配分」を見つけるまでに1年半の時間を要した。ガゴメ昆布の液に漬ける時間にも試行錯誤があった。ガゴメ昆布は粘りが強いため、長く漬けたら食べにくくなる。一方で短ければ味が滲みこまない。
このような悪戦苦闘の末に商品が完成した。日本で初となる蜂蜜入りの明太子は、平成23年の第55回函館圏優良土産品推奨会の最高賞である函館市長賞を受賞した。又、第52回(平成23年度)全国推奨観光土産品審査会において「海峡はちみつ明太子」と「海峡たらこ」が「推奨品」として合格した。
自らが作っている商品を、より良いものにしていきたいという飽くなき追究心が、偶然得た小さな情報を活かして、他にはない独自の製品作りを可能にしたことへの高い評価だったと思われる。
次から次へと「ONLY ONE」を創り出すイリエ船橋水産が、次に私たちを驚かせくれるのは何だろうか?更なるサプライズを期待せずにはいられない。
作業風景
▲作業風景

はちみつ明太子
▲海峡はちみつ明太子
 
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