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研修会開催

「ひずみケージ等を使う応力測定」

日 時:令和元年6月14日(金)13:30~15:30
場 所:北海道立工業技術センター研修室
講 師:株式会社共和電業 営業技術部 主査 古川博章氏(ケージ担当)
主事 難波 修氏(アプリケーション担当)
参加者:7名

産業用機器の制御では、状況判断や制御量の正確性を高めるため、センサ等により必要な情報を収集する計測技術が不可欠です。そのセンサ類の中でも、部材のひずみを測定するひずみゲージは、応力、力、トルクなどの情報に変換しやすいことから、半世紀以上に渡って使用されており、種類や用途、測定実績も豊富です。そこで、株式会社共和電業から古川博章氏と難波修氏をお招きして、動ひずみ測定や関連アプリケーションの研修会を開催しました。最初にひずみゲージの構造・種類や測定原理について解説をして頂き、ゲージの測定物への貼付方法についてビデオを使っての説明の後に、ゲージの貼付実習を行いました。ゲージ特徴や使い方など実践に即した内容で、受講者から多くの質問があり、大変有意義な研修会でした。

(写真左)研修会の様子
(写真右)デモ機器の様子

 

 

 

 

食品産業技術研修会「小規模事業者向けHACCPセミナー」
日 時:令和元年6月26日(水)10:00~12:00
場 所:北海道立工業技術センター会議室
講 師:戸ヶ崎 恵一氏 特定非営利活動法人近畿HACCP実践研究会 理事長
特定非営利活動法人HACCP実践研究会 幹事・主幹研究員
一般社団法人HACCPと経営 理事長
参加者:70名

昨年、食品衛生法の一部を改正する法律が公布され、原則として全ての食品等事業者(食品の製造・加工、調理、販売等)は、HACCPに沿った衛生管理を求められることとなりました。本セミナーでは、HACCPの制度化に関する解説の他、飲食店等を含む小規模事業者が対象となる「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」について、計画の作成演習を交えて解説していただきました。多くの方にご参加いただき大変有意義な研修会でした。

 

内 容

①HACCPの制度化に関する解説
②HACCPの考え方を取り入れた衛生管理計画の解説と作成演習

(写真左)講師 戸ヶ崎 恵一氏
(写真右)研修会の様子

 

 

 

 

 

高速度ビデオシステム活用セミナー
日 時:令和元年7月11日(木)13:30~15:00
場 所:北海道立工業技術センター研修室
講 師:株式会社フォトロン システム ソリューション事業本部
イメージングサポートグループ 元木修一氏
マーケティング営業部 堀江秀輔氏
参加者:7名

風船が割れる瞬間、車が衝突しクラッシュする瞬間、生産ラインの動き、モータの回転ムラなど、多くの方がテレビ等でご覧になったことがあるでしょう。このように人間の眼では速すぎてわからない瞬間の現象を高速撮影してスローモーションで観察する特殊な装置が高速度ビデオシステムで、高速現象を直接目で確かめることで様々な問題解決のスピードアップが可能となり、製造ラインでの設備稼働率の向上や不具合対策、省力化や機器等の開発期間の短縮に貢献できます。この高速度ビデオシステムが平成30年度電源立地地域対策交付事業で、2月末に北海道立工業技術センターへ導入されました。そこで今回、株式会社フォトロンから元木修一氏と堀江秀輔氏をお招きし活用セミナーを開催しました。最初に高速度ビデオの利用事例を交えながら、基礎的知識として1秒間当たりの撮影枚数や照明条件など撮影条件についての解説がありました。また、撮影した動画からの動作解析についても説明があり、導入したシステムの仕様や構成についてもご紹介いただきました。後半は、空気圧シリンダを組み合わせた動作機構を対象にデモ撮影をし、2次元運動解析ソフトで実際に変位や速度の解析を体感していただきました。次に、ドリルの切削について撮影し、切り屑の排出状況などを動画から説明していただきました。実践的な高速度ビデオシステムの使い方に絞った内容であり、受講者からも好評で、終了後にも、具体的な観察対象物の撮影方法等の追加質問や機器使用制度の問合せがあり、大変盛況で有意義な研修会でした。

(写真左)研修会の様子
(写真右)デモ撮影と解析の様子

 

 

2019年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

日 時:2019年5月23日(木)13:30~17:00
場 所:フォーポイントバイシェラトン函館
参加者:146名

 

5月23日(木)にフォーポイントバイシェラトン函館において工業技術センター研究成果発表会を開催しました。三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表しました。発表会では、同時にコンブ調理品、レトルト焼きホッケ、秋サケ刺身の試食品、呼吸トレーニングマスクの紹介、食品用の冷凍技術に特化した新しいブライン凍結装置の紹介や(地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センターの「うま味強化チーズ製造のための独自乳酸菌の探索・選抜」に関するポスターの展示を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。

 

*****研究成果発表会プログラム*****

1.道産カボチャ冬季安定供給のための貯蔵実証の取り組み
鳥海 滋(食産業技術支援グループ) 大久保彰之(一般財団法人北海道食品開発流通地興)
市場から国内産カボチャが品薄になる冬季に、道産カボチャを流通させるための貯蔵実証実験を行いました。その戦略や、貯蔵中のカボチャの成分分析結果など、厚沢部町カボチャ生産者・流通業者らと連携した取り組みを紹介しました。

 

2.春採り真昆布の健康機能性に関する研究開発
木下康宣(食産業技術支援グループ)
近年、食を通した健康増進への関心が高まりをみせています。本発表では、道南産真昆布について、最近明らかになった健康機能性に係る知見及び、北海道庁が創設した健康志向ブランド「ヘルシーDo」の認定商品開発に効果的な利用加工技術を紹介しました。

 

3.「痩せウニ」の付加価値向上を目的とした人工餌料の開発の取り組み
清水健志(食産業技術支援グループ) 今村聖祐(株式会社北清)
近年、道南地域の海域では、天然海藻の減少に伴い身入りの悪い「痩せウニ」が増えています。そこで本研究では、短期蓄養による「痩せウニ」の身入り改善を目的とした人工餌料の開発に取り組んだので紹介しました。

 

4. スラリーアイスの冷却効果を利用した冷凍刺身商材の開発
吉岡武也(食産業技術支援グループ) 稲田孝明(産業技術総合研究所)
急冷効果を持つスラリーアイスを予備冷却に応用して、地域の漁業者、出荷業者が連携して高品質なシロザケ冷凍刺身商材を開発しました。技術の普及を目的とした様々な条件での魚体冷却効果の伝熱シミュレーションを行いました。

 

 

5.食品用ブライン凍結装置の実用化にむけた取り組み
小林孝紀(応用技術支援グループ)
開発した食品用ブライン凍結装置の実用化に向けて、食品の冷却プロセスの検証による評価を行い、ブライン冷却条件を最適化しました。本発表では、実施した取り組みについて報告しました。

 

 

6.AI会話アプリを活用した町内活性化サポートシステムの研究開発
松本陽斗(ものづくり技術支援グループ) 前多良則(株式会社コムテック2000)
少子高齢化が進む現代社会では高齢者向けIoTサービスの需要が高まっていますが、多くの課題があります。その課題解決に向けて、AI会話アプリを用いた町内声掛けサポートシステムの開発及び検証を実施しました。本発表では、その内容について報告しました。

 

 

7.水素吸蔵合金アクチュエータを用いたビニルハウス側面開閉装置の開発
松村一弘(ものづくり技術支援グループ) 吉田 晋(東光電機工業株式会社)
ビニルハウスでは側面・褄面・天面などに設置した換気窓を開閉して温度調節を行いました。ハウス内の温度変化をエネルギーとして、側面窓を無電源で自動開閉する水素吸蔵合金アクチュエータを用いた装置の開発について報告しました。

 

 

8.地域資源を活用した戦略的研究開発 ~地域資源の見方・活用の考え方~
下野 功(応用技術支援グループ)
近年、多くの市町村では、地域資源を活用した新製品の開発及び新産業の創出を産業振興の基軸として取り組み、当センターでも事業の重点項目としてこれを支援しています。本発表では、軽石とホタテ貝殻を事例に、地域資源の見方・活用の考え方について考察しました。

 

(写真)研究成果発表の様子

 

(写真)試食・展示等の様子

研修会開催

「新X線回析装置を用いた材料分析技術研修会」

日 時:平成31年3月8日(金)13:30~15:30

場 所:北海道立工業技術センター研修室・精密分析室

講 師:株式会社リガク 応用技術センター 白又勇士氏

参加者:10名

 

当センターでは、地域企業の皆さまが新製品開発や新技術開発を進めるうえで、勘や経験に頼るのではなく、高精度の分析や測定に基づき、開発を進めていただくために、各種試験分析機器を整備し、ひろく皆さまにご利用いただいております。そこで、新X線回析装置の機能や特徴をご紹介し、新X線回析装置を使った分析の研修会を開催しました。前半の部では、X線回析のビギナー向けに、X線の性質、X線と物資との相互作用、X解析現象等について説明があり、続いてX線回析法で物質を測定しデータを解析することで、物資のどのような情報が得られるのか、測定及び解析事例による説明がありました。後半の部では、卓上X線回析装置を使って粉末状無機材料の測定を行い、続いてMiniFlex Guidance というソフトウェアを使い、定性分析及び定量分析を行いました。サンプルには4つの化合物が含まれるという複雑なものでしたが、測定および解析に要した時間は30分にも満たない短い時間であり、そのスピーディーな測定と解析に受講者も驚いた様子でした。質疑応答では、活発な質問が多くあり大変有意義な研修会となりました。

(写真左)座学の様子           (写真右)装置実習の様子

 

 

 

微小部品/微小部位検査技術セミナー

【走査電子顕微鏡の産業利用と事例紹介】

~平成30年度【JKA補助事業】導入機器(走査電子顕微鏡)~

日 時:平成31年3月20日(水)13:30~17:00

場 所:北海道立工業技術センター研修室・精密分析室

講 師:日本電子株式会社 EP事業ユニット EPアプリ SEMチーム 河野林太郎氏

参加者:12名

 

近年、電子部品、機械部品などの高度化が進み、製品の各部品の精度や状態への評価が厳しくなると共に、その組付け状態の検査を行うことが困難となってきています。工業技術センターでは、これらの技術課題に対応すべく、新しい走査電子顕微鏡をJKA補助事業により導入し、微小検査技術に関するセミナーを開催しました。最新の走査電子顕微鏡(SEM)と付属のEDS(エネルギー分散型X線分析)分析装置について紹介し、これらの装置の原理、使い方、解析・評価方法、産業利用/測定事例についても解説しました。

(写真左)座学の様子           (写真右)装置実習の様子

研修会開催

「ヒスタミン食中毒の危害と対策」

日 時:平成30年10月24日(水)15:00~17:00

場 所:北海道立工業技術センター会議室

講 師:北海道大学大学院水産科学研究院 海洋応用生命科学部門

水産食品科学分野准教授 山崎浩司氏

キッコーマンバイオケミファ株式会社

営業第2部国内衛生検査グループTA 及川貴史氏

参加者:34名

 

私達が暮らす道南地域は、古くよりスルメイカを始めとした豊富な水産資源に恵まれた地域の一つです。しかし近年は、スルメイカの記録的不漁が続いたり、これまでに当地区ではあまり馴染みがなかった魚の来遊量が増したりと、資源環境が大きく変化しております。 そこで、赤身魚などで懸念されがちなヒスタミン食中毒を中心に、その危害や対策を学ぶ機会の一つとて、北海道大学大学院水産科学研究院准教授山崎浩司氏とキッコーマンバイオケミファ株式会社の及川貴史氏をお招きして研修会を開催しました。

 

《内 容》

1 食中毒の危害と対策

2 ヒスタミン食中毒の事例や検査キットの紹介

(写真左)北海道大学大学院水産科学研究院海洋応用生命科学部門 水産食品科学分野准教授 山崎浩司氏

(写真右)キッコーマンバイオケミファ株式会社 営業第2部国内衛生検査グループTA 及川貴史氏

(写真)研修会の様子

 

 

 

 

「AIスタートアップ実践講座」

日 時:平成30年11月29日(木)13:15~17:00

場 所:北海道立工業技術センター研修室

講 師:北海道立総合研究機構工業試験場情報システム部近藤正一氏、全 慶樹氏

参加者:13名

 

昨今、人工知能-AI-に対する注目度が向上し続けている中、函館市では、平成30年に「はこだて未来AIビジョン」を策定する等、AI等先進技術の先進都市を目指す取り組みがスタートしました。こうした現状を踏まえて、AIに関する取り組みを始めるきっかけとして、実際にAI技術に触れることで、今後の技術開発やビジネス展開に繋げることを狙いとした研修会を開催しました。

 

《内 容》

深層学習ライブラリ「KERAS」を用いて、基礎知識、活用技術を習得

・AIの基礎理論

・AI開発環境の構築と計算ツールの使い方

・深層学習による画像認識 手書き文字認識システムの作成

・深層学習による物体検出方法および事例紹介

(写真左)北海道立総合研究機構工業試験場情報システム部近藤正一氏、全 慶樹氏

(写真右)研修会の様子

 

電磁ノイズ対策セミナー開催 (参入促進支援事業・戦略産業雇用創造プロジェクト)

TDK株式会社から菊池浩一氏をお招きしてEMCとEMC対策部品の使用例等について、下記のとおりセミナーを開催します。

ご興味のある方、是非ご参加ください。

 

日 時:平成30年10月4日(木) 13:30~17:00 受付13;00より

場 所:北海道立工業技術センター研修室 函館市桔梗町379番地

講 師:TDK株式会社電子部品営業本部アプリケーションマーケティング統括部

PAC菊池浩一氏

定 員:20名

受講料:無料

 

【お問い合わせ】研究開発部ものづくり技術支援グループ 村田 ℡ (0138) 34-2600

海の宝わくわくサイエンスツアー開催 ~海と日本PROJECT~

日 時:平成30年8月6日(月)9:30~16:30

場 所:北海道立工業技術センター会議室 日乃出食品株式会社

講 師:立命館宇治高等学校理科コース主任 渡辺 儀輝氏

共 催:北海道大学大学院水産科学研究院

参加者:16名

 

次代の日本を担う青少年を対象に、楽しみながら科学に接する「食品製造工場見学」と「科学実験講座」を日本財団「海と日本PROJECT」の一環で実施しました。午前中の食品製造工場見学では、日乃出食品株式会社を見学し、豆腐の歴史や製造工程について説明して頂きました。午後からは、豆乳と海洋深層水から作られた「にがり」を用いて豆腐を作る実験等を行いました。

(写真左)日の出食品株式会社での様子

(写真右)工業技術センターでの科学実験の様子

(写真)参加者全員で記念写真

 

 

研修会開催

技術研修会「においの分析と食品産業での活用」

日 時:平成30年7月11日(水)14:30~16:00

場 所:北海道立工業技術センター会議室

講 師:アルファ・モス・ジャパン株式会社 矢島 敏行氏

参加者:30名

 

鼻で感知される化学物質は、いわゆる「におい」と呼ばれ、好ましい場合は「香り」、不快な場合は「臭い(におい)」とされます。これらは食品産業においては重要で、「香り」はおいしさを決める要素であり、「臭い」は、まずさ、不快さやクレーム要因となり、「香り」や「臭い」は、食品の製品開発、品質保持等において重要な要素となります。そこで、アルファ・モス・ジャパン株式会社 矢島 敏行氏をお招きして「においの分析と食品産業での活用」と題して研修会を開催しました。また、昨年導入した「におい分析装置」の見学を実施しました。

 

《内 容》

1 においとその評価方法について(概論)

2 におい分析装置 フラッシュGCノーズHearclesⅡ装置概要

3 においの数値化とその表現方法について

4 食品分野における装置活用事例(製品開発、品質管理、クレーム対応)

5 におい分析装置フラッシュGCノーズHearclesⅡ見学

(写真左)アルファ・モス・ジャパン株式会社 矢島 敏行氏

(写真右)研修会の様子

平成30年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

日 時:平成30年5月17日(木)13:30~17:00

場 所:フォーポイントバイシェラトン函館

参加者:167名

 

5月17日(木)フォーポイントバイシェラトン函館において工業技術センター研究成果発表会を開催しました。三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表しました。発表会では、同時に「昆布たっぷりのだし粉」を使った試食品、春採り真昆布スティック、こんぶの酢の物の試食や定置網漁向けアザラシ用忌避装置(レプリカ)、昆布毛取り機の展示や(地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センターの「ホタテ外套膜を原料としたスナック及び調味料の開発」に関するポスターの展示を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。

 

*****研究成果発表会プログラム*****

1.ゼニガタアザラシの忌避装置に関する実験的検証

村田政隆(ものづくり技術支援グループ)、井筒慶汰(株式会社仁光電機)

一昨年度、希少種であるゼニガタアザラシによる定置網漁の食害低減を図るには、超音波が有効であるとの検証結果を報告した。今年度は、忌避技術の装置化および実際の定置網で実施した忌避効果の検証結果等について進捗報告した。

 

2.マスク型ワイヤレス呼吸リハビリ・トレーニングシステムの要素技術開発

松本陽斗(ものづくり技術支援グループ)

呼吸機能改善や運動能力向上等には呼吸法のトレーニングが有効であり、その指標となる呼吸量を簡便に測定できる機器が求められている。本発表では、呼吸トレーニングマスク “ReBNA”用ワイヤレス呼吸量センサの各種技術開発及び検証内容について報告した。

 

3. 函館真昆布の美味しさを活かした「だし関連製品」の開発と商品化の取り組み

小西靖之(応用技術支援グループ)

函館真昆布を活用した製品開発を行い、「だしパック」や「だし醤油の素」、「だしオイル」など技術開発・技術公開を行い製品化に取り組んだ。またロゴマークの制作、研究会の設立、展示会等での販売促進なども行った。これらの取り組みの概要を紹介した。

 

4.プラズマ灯を用いた低消費電力型イカ釣り漁灯の開発

高橋志郎(応用技術支援グループ)、柏谷和仁(株式会社仁光電機)

高輝度で高演色性、発光部のサイズが極めて小さく、配光制御が容易であるプラズマ灯を用いて、一次産業用途を目的とした灯具の開発を行った。本発表では、函館の主力漁業であるイカ釣り用の漁灯開発について、当センターの取り組みを中心に紹介した。

 

5.北海道駒ヶ岳の軽石を活用した魚の塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化

~鹿部町の資源で新たな特産品を目指して~

清水健志(食産業技術支援グループ)、鈴木昌志(鹿部町製品開発研究会)

北海道駒ヶ岳の麓に位置する鹿部町には、過去の火山噴火で堆積した吸水性の高い軽石が豊富に存在する。本発表では、この軽石を活用した塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化について、鹿部町製品開発研究会と取り組みを紹介した。

 

6.海藻が有する新たな食品科学的機能の探索

~コンブの粘りが味の持続性に及ぼす影響~

木下康宣(食産業技術支援グループ)

コンブはこれまで、芳醇な旨味を有するが故に「美味しさ」を最大の価値とする利用がなされてきた。しかし、今後は新たな特性を探り、「健康に寄与する美味しさ」へと変換を図ることも重要である。本発表では、最近の研究で分かってきた呈味性保持機能を紹介した。

 

7.ダッタンソバ道産品種「満天きらり」の食品加工におけるルチン・ケルセチン含量調節法の

開発とその食品機能性

大坪雅史(食産業技術支援グループ)

ダッタンソバ道産品種「満天きらり」は、苦みが少なくルチン分解酵素活性が低いためルチンを豊富に含む食品を製造できることを特長とする。我々は、演題の調節法を開発し、ルチン・ケルセチンの各々の食品機能性を標的とする食品加工の可能性を見出した。

 

8.スラリーアイスを用いた北海道産鮮魚の高鮮度流通

吉岡武也(食産業技術支援グループ)

スラリーアイスは魚を急速に冷却するほかに、鮮度保持に有効なスーパーチリング温度帯を安定して維持する機能もある。スラリーアイスを利用して、北海道産の鮮魚を高鮮度で海外などに輸送する取り組みを紹介した。

(写真左)研究成果発表会の様子

(写真右)鹿部町製品開発研究会 鈴木昌志氏(右)と工業技術センター研究主査 清水健志

(写真)試食・展示の様子

 

研修会開催

X線非破壊検査装置の産業利用と事例紹介

日 時:平成30年1月31日(水)14:30~16:30

場 所:北海道立工業技術センター研修室

講 師:(地独)北海道立総合研究機構 産業技術研究本部 工業試験場 材料技術部 金属・加工グループ 研究主幹 田中大之氏

パルステック工業株式会社 X線応用設備課 課長 内山宗久氏

参加者:9名

 

近年、機械装置や機械部品の高機能化・多様化が進み、製品の稼働状態での各部品や組付け状態の確認を行うことが困難となってきています。これらを解決する方法の一つがX線技術です。本研修会では、(地独)北海道立総合研究機構 産業技術研究本部 工業試験場材料技術部 金属・加工グループ 研究主幹 田中大之氏に「X線CTの産業利用について」と題してX線CTおよびX線残留応力測定装置について、パルステック工業株式会社 X線応用設備課 課長 内山宗久氏に「X線残留応力測定の原理と測定事例について」講演頂きました。また、参加企業からの持ち込み試料なども測定し興味深い結果が得られ、いずれの講演も活発な質疑が行われ、大変有意義な研修会でした。

(写真)研修会の様子

 

 

 

 

 

食品工場に求められる品質クレームへの対応方法

日 時:平成30年2月1日(木)15:00~17:00

場 所:北海道立工業技術センター会議室

講 師:生活協同組合コープさっぽろ品質管理室 室長 是永憲宏氏

参加者:64

 

 昨今、異物混入、変質、異味・異臭など、多岐にわたる食品クレームに関する報道、報告が見受けられます。このようなクレームをゼロにすることは食品製造者にとって重要です。しかしながら、発生してしまったクレームにどう対応するかも食品の製造や販売にたずさわる上で、常に考え、備えておくべき課題です。そこで、生活協同組合コープさっぽろ品質管理室 室長 是永憲宏氏をお招きして、食品クレームの傾向とメーカーに求められる対応についての研修会を開催しました。定員を大幅に上回るお申込みを頂き、参加者は講師の説明に熱心に耳を傾けておりました。

(写真左) 生活協同組合コープさっぽろ品質管理室 室長 是永憲宏氏

(写真右)研修会の様子

 

 

 

 

 

 

平成29年度技術ブランディング支援事業研修会

日 時:平成30年2月13日(火)14:00~16:30

場 所:フォーポイントバイシェラトン函館

講 師:株式会社協同商事 コエドブルワリー 代表取締役兼CEO 朝霧重治氏

参加者:51

 

 情報が爆発的に増え、価値観は多様化し、ビジネスにおいて差別化が極めて困難になる中、企業が持続的に成長して発展するためには、多くの人から信頼され、選ばれ続ける強いブランドになる必要があります。この度、ブランディングの第一人者として活躍されている株式会社協同商事 コエドブルワリー 代表取締役兼CEO 朝霧重治氏を講師に迎え、グローカルなポジショニングとブランディングをテーマに研修会を開催しました。国内販売力はもとより、輸出拡大に資する技術ブランディング手法についてお話して頂きました。また、今年度、北海道立工業技術センターに整備された食関連機器のご紹介もしました。

(写真左)株式会社協同商事 コエドブルワリー 代表取締役兼CEO 朝霧重治氏

(写真右)食関連機器の紹介の様子 食産業技術支援グループ 研究主幹 吉岡武也

 

 

 

 

表面・薄膜分析

日 時:平成30年3月23日(金)14:00~17:00

場 所:北海道立工業技術センター研修室

講 師:日本電子株式会社 SAアプリケーション部 主事 島政英氏      日本電子株式会社 SAアプリケーション部 伊木田木の実氏

参加者:9名

 

工業技術センターでは、H29年度のJKA補助事業によってオージェ電子分光分析装置(日本電子株式会社製JAMP-9510F)を導入いたしました。そこで、日本電子(株)から島政英氏と伊木田木の実氏を講師にお招きし、電子部品や機械・金属材料の分析に関心のある方を主対象とし、前半は表面・薄膜分析の基礎について、後半はオージェ電子分光分析装置を中心に実技を交えた研修会を実施しました。参加企業からは活発な質問があり、大変有意義な研修会となりました。また出席者へのアンケートから、オージェ電子分光分析装置の導入については「よい」という回答が多く寄せられ、地元企業の分析に対する関心の高さを知ることができました。

(写真)研修会の様子

(写真)オージェ電子分光分析装置(日本電子株式会社製 JAMP-9510F)

研修会開催

水素エネルギーに関する技術開発動向

日 時:平成29年10月4日(水)14:30~17:00

場 所:北海道立工業技術センター会議室

参加者:29名

講 師:国立研究開発法人産業技術総合研究所 創エネルギー研究部門エネルギー触媒技術グループ長 高木英行氏

 

北海道では、地球温暖化対策を推進するために、平成28年度に「北海道水素社会実現戦略ビジョン」を策定するなど、水素社会の形成に向けた取り組みがスタートしました。このビジョンでは、各地域の特徴を活かした北海道全体の水素社会のあり方を示し、再生可能エネルギーにより製造される水素の利活用を進めるため、今後北海道が目指すべき方向性や施策の展開が示されています。こうした現状を踏まえ、函館地域でも今後の技術開発及びビジネス展開に発展させていきたいという狙いで、国立研究開発法人産業技術総合研究所 創エネルギー研究部門エネルギー触媒技術グループ長 高木英行氏をお招きして研修会を開催しました。前半の部では、「エネルギー基本計画」および「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を中心にご説明頂き、後半の部では、水素の製造、貯蔵・輸送、利用および、こうした水素エネルギーキャリア技術が社会に導入されるためのシナリオ作成に関する事業についてご説明頂きました。参加者は講師の説明に熱心に耳を傾け、質疑応答の時間には多くの質問が寄せられました。

(写真左)国立研究開発法人産業技術総合研究所 高木英行氏

(写真右)研修会の様子

 

 

 

 

食品工場における出荷前異物検査の技術 金属探知機の基礎

日 時:平成29年10月31日(火)10:00~12:00

場 所:北海道立工業技術センター会議室

参加者:37名

講 師:アンリツインフィビス株式会社 マーケティング部 アシスタントマネージャー 植山英弘氏

 

 アンリツインフィビス株式会社マーケティング部 アシスタントマネージャー 植山英弘氏をお招きして、加工食品の出荷前に行われる異物検査で活躍する金属探知機の技術研修会を開催しました。研修内容は、「金探」と略称される装置の動作原理、特性、設置、運用に関する基礎的な内容で、製造現場で役立つ平易な解説により参加者の理解を深めて頂き、各工場での品質管理技術の向上を図りました。終了後に個別に質問される方も多く大変有意義な研修会でした。

(写真左)アンリツインフィビス株式会社マーケティング部 アシスタントマネージャー 植山英弘氏

(写真右)研修会の様子