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令和7年度北海道立工業技術センター研究成果発表会の開催報告

日 時:2025年7月17日(木)13:30~17:00

会 場:プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館

参加者:73名

 

当財団は、プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館において、北海道立工業技術センターの研究成果発表会を開催しました。安井センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果4題、外部事業紹介4件を発表しました。また、会場内では、研究開発部3グループの研究成果等について、ポスターの展示・説明を行いました。更に、新たな取り組みとして、財団賛助会員および関連機関のポスター展示・説明を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。 

*****研究成果発表会プログラム*****

  • AIと魚眼カメラを用いた屋外照明の対話制御システムの試作

発表者:松本陽斗(ロボテックグループ)

呼吸量は身体能力の維持向上に重要な評価指標の一つであるが、測定には入手が難しく使用者の行動に制限を伴う専門機器を要する。本発表では、呼吸トレーニングマスク“ReBNA®”用の呼吸量センサユニットの小型化について紹介した。

 

  • 耐圧防水樹脂「ジェラフィン」の応用事例

発表者:小林孝紀(マテリアルテックグループ)

鉄村光太郎 氏(エスイーシー・シープレックス㈱)

透明耐圧防水樹脂“ジェラフィン”の構造および特徴、特性について紹介した。

また、ジェラフィンの特徴である透明、耐圧、防水特性を活かした活用、応用例も併せて紹介した。

 

  • 函館産マイワシを原料とした塩蔵オイル漬け製品の開発

発表者:緒方由美(フードテックグループ)

    岡本啓吾 氏((一社)Local Revolution)

漁獲量が増加する一方、未利用魚・低利用魚となっている函館産マイワシを有効利用するため、塩蔵オイル漬け製品の開発に取り組んだ。塩蔵熟成条件を検討した結果と商品化した“ハコダテアンチョビ”について紹介した。

 

 

  • 通電加熱技術の水産加工への応用

発表者:菅原智明(マテリアルテックグループ)

    吉岡武也(フードテックグループ)

通電加熱は食品自体に通電した際のジュール熱により自己発熱させる加熱方法である。速い昇温や容易な温度制御といった通電加熱の特徴と、水産加工分野への応用の可能性について紹介した。

 

≪パネル・成果品の展示≫

賛助会員および関連機関16企業・団体について、紹介ポスターの展示を行いました。

 【ロボテック関連分野】

㈱アクトシステムズ、㈲パテントワークス、㈱メデック

 【マテリアルテック関連分野】

  エスイーシー・シープレックス㈱、㈱セコニック、上加冷機工業㈱

 【フードテック関連分野】

  ㈲大中山ふでむら、㈱五島軒、㈱だるま食品本舗、㈱ニッコー、

函館タナベ食品㈱、北海道ニチモウ㈱

 【その他の関連分野】

  新技術開発サロン、海藻活用研究会(北海道マリンイノベーション㈱)

  北海道大学大学院水産科学研究院 大学院水産科学院 水産学部 地域水産業共創センター、

  独立行政法人国立高等専門学校機構 函館工業高等専門学校

 

《外部事業紹介》

  • 地域企業の先端技術人材確保・育成等支援事業

 発表者:村田政隆(ロボテックグループ)

北海道の補助事業。地域企業のデジタル化や専門人材の確保・育成支援により生産性向上を図るもので、製品化や工程改善等に係るニーズや課題の把握・改善に向けた支援活動を紹介した。

  • 日本中央競馬会畜産振興事業

 発表者:三上大輔(フードテックグループ)

(公財)日本中央競馬会の助成事業。国産乳製品の国際競争力強化を目的として、輸入チーズとの差別化・優位性を訴求した国産チーズの開発・普及を図る活動を紹介した。

  • オープンイノベーション研究・実用化推進事業

 発表者:吉岡武也(フードテックグループ)

農林水産省の委託事業。将来の農林水産・食品分野での社会実装を目的とした革新的な研究シーズを創出する基礎研究で得られた成果を実用化に結び付けようとする研究開発活動を紹介した。

  • 地方大学・地域産業創生交付金事業(函館マリカルチャープロジェクト)

発表者:木下康宣(研究開発部)

内閣府が実施する交付金事業。持続可能な水産・海洋都市構築を目指し、函館市が主体となって北海道大学を中心とする研究機関等との連携により行っているコンブの生利用や品質改善等の研究開発活動を紹介した。

 

≪工業技術センター・関連機関他によるパネル展示≫

工業技術センター研究開発部の3グループによる研究成果、R6年度新規導入機器および関連機関の研究成果について、紹介ポスターの展示を行いました。

  • 北海道立工業技術センター・(公財)函館地域産業振興財団 紹介パネル
  • 北海道立工業技術センター・R6新規導入機器 紹介パネル
  • ロボテックグループ 紹介パネル
  • マテリアルテックグループ 紹介パネル
  • フードテックグループ 紹介パネル
  • (地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センター 研究成果紹介パネル

「ホエイを活用したサバ一夜干しの食感向上技術の開発」