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トピックス

研修会開催

食産業におけるコロナ禍対策と消費者変化

 

日 時:令和3年7月29日(木)14:30~16:50

場 所:北海道立工業技術センター会議室(Web形式)

講 師:(1部)株式会社TMラボ 取締役 佐藤 俊氏

(2部)株式会社ヴァリューズ マーケティングコンサルタント 向井 優氏

参加者:6名

 

新型コロナウイルス感染(COVID-19)の流行により、感染への懸念はもとより、緊急事態宣言発出による行動制限やこれに伴う消費者行動の変化など、これまででは考えられなかった社会環境の変化が起こり、地域の食産業に従事されている企業・団体は苦労を強いられている。そこで、食産業におけるコロナ禍対策と消費者変化に関する研修会を2部構成で開催しました。1部では、食品関連工場や医療機関における新型コロナウイルス対応の最前線で活躍されている(株)TMラボ 取締役 佐藤 俊氏より、ノロウイルスも含めた衛生対策を、2部では、インターネット行動履歴などから消費者行動を解析されている(株)ヴァリューズ マーケティングコンサルタント 向井 優氏より、コロナ禍やインバウンド需要の減少における消費動向の変化について講演いただきました。新型コロナウイルスに限らず一般衛生対策の意識向上や商品開発の一手法として活用され始めている消費者行動解析について理解を深めることができ有意義な研修会でした。

(写真)研修会の様子

(写真左)株式会社TMラボ 取締役 佐藤 俊氏

(写真右)株式会社ヴァリューズ マーケティングコンサルタント 向井 優氏

 

 

 

IoT入門研修会

~導入事例の紹介と機器の実演~

 

日 時:令和3年8月24日(火)13:30~15:30

場 所:北海道立工業技術センター研修室

講 師:静岡県工業技術研究所 機械電子科 科長 赤堀 篤氏

函館地域産業振興財団 ものづくり技術支援グループ 研究主査 松本陽斗

参加者:オンライン参加17名  会場参加6名

 

様々なモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)の注目度は年々高まっております。そこで、IoTを導入する際のイメージを掴んでいただけるようIoT実装が最も進んでいる静岡県における製造業での導入事例の紹介と代表的な機器「Raspbery Pi」や電子タグ「MESH」の利用活用の実演紹介を会場参加、オンライン(Zoom)参加で行いました。本研修会では、すでにIoTに取り組まれている方にとっては、他の地域の現状を知ることができ、初学者の方にとっては取り組むきっかけ作りになるような内容になっており有意義な研修会でした。

(写真)研修会の様子

 

2021年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催(オンライン)

日 時:令和3年6月9日(水)13:30~17:00

形 式:オンラインでの配信

 

当センターでは研究成果の普及を図るため、研究成果発表会を開催しておりますが、今年度は新型コロナウイルス感染拡大の状況を考慮しオンラインでの配信をしました。安井センター長の開会挨拶、研究開発部小西部長から令和2年度の事業概要説明に続き、企業や大学との共同研究など7題を発表しました。ご視聴の方々から質問や、アンケートにご回答いただき貴重なご意見が寄せられ、今後の研究開発に生かせることが期待されます。

 

 

*****研究成果発表会内容*****

 

1.無機ELフィルムの成形試作と耐久性評価

菅原智明(応用技術支援グループ)

面光源である無機ELフィルムの成形可能性を調査するため、ELフィルム試料を加熱後、プレス成形を行った。フィルム加熱温度と成形性との相関及び張出し成形試作品の電気的特性や耐久性試験結果について報告しました。

 

2.深度計測カメラを用いた照明制御技術の高度化に関する研究開発

松本陽斗(ものづくり技術支援グループ)

屋外広告や看板等の照明は単調であることが多いが、動的な照明制御により印象性を高めることで、宣伝・集客効果の向上が期待できる。本発表では、AIによる人物検出手法を活用した動的な照明制御システムの開発内容について報告しました。

 

3.ウィルス対策に有効な金属ナノ粒子を含む次亜塩素酸系抗菌剤の開発

高村 巧(応用技術支援グループ)

瞬間的な殺菌力の強い次亜塩素酸系抗菌剤と恒久的な抗菌性を示す金属ナノ粒子を組み合わせた抗ウィルス・抗菌剤の開発を行った。最終的に銀のナノ粒子と次亜塩素酸水の組み合わせで良好な抗菌剤が開発できたので報告しました。

 

4.新規な醸造制御法による華やかな香りを有する味噌の開発

大坪雅史(食産業技術支援グループ)

味噌の高付加価値化を目指し新規な醸造制御法による味噌を開発した。開発した味噌は、華やかな香りを醸し、甘味と旨味が強く、色調が明るい。生産者と各機関が連携した開発から商品化に向けた取り組みを紹介しました。

 

5.海洋深層水を活用した海藻スプラウトの陸上養殖と利用適性に関する研究

木下康宣(食産業技術支援グループ)木村和世(八雲町)

海藻では、大きく成長したものを活用する食文化が形成されてきた。このことは、小さな時期の特性理解が乏しいことを意味している。紅藻ダルスの研究で得られた幼葉期特有の栄養情報と養殖技術に係る知見を報告しました。

 

6.DNAから見た地域海藻資源の特徴と判別法の開発に関する研究

清水健志(食産業技術支援グループ)

道南産マコンブのブランド力の強化を目的に、DNA配列の特徴を利用した判別技術を開発してきた。今回は、技術普及を目的とした判別技術の迅速化や今後利用が期待されるダルスへの応用について検討したので報告しました。

 

7.アカモクの利用適性と道南における生産事例

鳥海 滋(食産業技術支援グループ)

アカモクは機能性成分フコキサンチン、粘り気のある食感、加熱による鮮やかな緑色等の品質を有し、食利用の拡大が期待される。アカモクの付加価値の高い利用を目指し、利用上の適性と檜山地域の生産事例を紹介しました。

(写真)研究成果発表会配信の様子

研究成果発表会で口頭報告しました7テーマの発表要旨は、北海道立工業技術センターのHPで閲覧可能となつています。

手洗い判定機「てみえる」 フーテックサービス株式会社様より寄贈いただきました

令和3年7月13日フーテックサービス株式会社様(札幌市)より北海道立工業技術センターに、手洗い判定機「てみえる」を寄贈いただきました。

本装置は、例えば食品産業などで重要な「手洗い」の洗浄状況を画像として撮影し、その良好さを判定する装置で、R2年度の北海道新技術・新製品開発賞のものづくり部門の優秀賞を受賞した製品です。開発企業の今社長より北海道に対し、「受賞した製品は北海道の支援も受けて開発したため、是非、道立研究機関で活用してほしい」との申し出があり、当センターで寄贈を受けることとしました。

手洗い判定機「てみえる」の概要、特徴

・蛍光物質を含有したローションを塗り込んだ後手洗いし本装置で撮影した洗い残し部分が画像処理され、客観的な指標として判定結果が出力される。

・判定結果を電子データで蓄積保存し、継続的な教育に活用できるため、HACCP対応の他、新型コロナウイルス対策としての衛生指導への貢献が期待。

(写真左)フーテックサービス株式会社代表取締役今 直樹様(左から2人目)

(写真右)「てみえる」で判定中の研究開発部食産業技術支援グループ吉岡研究主幹

 

工業技術センターでは、

・研修会等の参加者に体験使用を行う

・地域食品企業への無料貸し出し

・当センターの職員の衛生意識向上

に活用し、地域ニーズや要望があれば活用方法を追加し広げていく考えです。

(写真)手洗い判定機「てみえる」

本機器のご利用や貸し出しのご要望がありましたらお気軽にお問合せください。

【お問い合わせ】公益財団法人函館地域産業振興財団 研究開発部研究支援課 ℡(0138)34-2600